サッカーとナショナリズム、、、表出の伝染
以前にも同様のテーマでコラムを書いたことがありますが、中国ではサッカーとナショナリズムの「シナジー的表出」で大盛り上がりの様子。
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サッカー日本戦の中継中止 トラブル警戒し中国テレビ
> 同紙によると、民間のホームページに5月「愛国心を示す千載一遇の機会だ」な
> どとして、日本国旗を焼くなどの抗議活動に参加するよう呼び掛ける書き込みが
> 登場。
■アジア杯サッカー日本戦の中継取りやめ=反日気運への配慮?-香港大衆紙>
> 重慶は、抗日戦争時代に日本軍による度重なる空襲で多数の犠牲者が出るなど
> した歴史的経緯から、反日感情が強い土地柄とされる。また、尖閣諸島(中国名・
> 釣魚島)をめぐる領土問題なども、反日機運が盛り上がる背景にありそうだ。
■アジア杯で日本危ない! 協会が抗議文提出
> 地元の観客は日本戦ではオマーン、タイを熱烈応援。試合前の君が代斉唱では
> 大ブーイングが起こった。この日の地元紙は「重慶人は日本の勝利を無視」と見出
> しを掲げ、日本の企業の集団買春事件も取り上げ「イラン戦はもっとすごいこと
> になる」と警告した。
> 重慶は37年に蒋介石が中国国民政府の首都を遷都。日本軍が激しい空爆を行っ
> た過去があり「日本人に対し特別な感情のあるところ」と地元記者は言う。28日イ
> ラン戦は6万人収容の五輪スタジアムがほぼ満員になる。引き分け以上で1次リー
> グ1位が決まり、準々決勝の会場も重慶になる。「移動したくないからここに残
> る方がいい」と遠藤。大会連覇へ日本は思わぬ「逆風」に立ち向かわなければな
> らなくなった。(日刊スポーツ)
> [7月26日9時28分更新]
■ジーコ“悪役宣言”、ブーイング糧にイラン叩きだ
> 20日のオマーン戦に続き、24日のタイ戦でも4万5000人の観衆から大ブー
> イングを受け続けた。反日感情や“判官びいき”の影響からか、まさに重慶は
> “完全アウエー”の状況。
■重慶:反日抗議を警戒、サッカー日本戦中継中止
> サッカーのアジア王者を決めるAFCアジアカップは、中国でも大変な盛り上がり
> を見せている。しかし一方で、同市では現地サッカーファンの反日感情を刺激し
> ないよう、中国中央電視台(CCTV、中央テレビ)が日本戦の中継を急遽中止する
> 事態に。
> 同市では試合当日、尖閣諸島問題(中国名:釣魚島)に抗議する当地のサッカー
> ファンらが、横断幕を掲げ対日抗議運動を実施。大規模な騒動には発展しなかっ
> たものの、会場付近では日本代表団やサポーターらに対する厳重な警備が敷かれ
> たという。(編集担当:田村まどか)
■日本-イラン戦は3000人が警備=アジア杯サッカー
サッカーに限らず、なにかというと国民国家(民族?)のコミュニケーションへと接続して都合よく解釈し、「表出」してカタルシスを得ようとする傾向は、どこの「国民」や「民族」にもあります。
そしてこういう「表出」はだいたい「伝染」します。私もサッカーについてはそうした「感染」から入ったので、いまだに代表戦以外ほとんど観ません(w
このようにサッカーとナショナリズムの混同による「表出」は、それによってサッカーのコミュニケーションを拡大するものでもあります。日本代表でなければ重慶のスタジアムにあれだけのお客さんを呼べなかったかもしれないし、アジアカップが地元で注目されなかったかもしれない。オリンピックやワールドカップも似たような構造ですね。
あとはわが代表がすばらしい「サッカー」でブーイングを歓声に変えたりなんかしたら、「ああ!サッカーって素晴しい!」ってなるんですが、コインブラさんじゃムリらしい(w
だいたいオリンピック競技なんてオリンピック以外ではほとんど見向きもされないわけだし、「スポーツがナショナリズムを超える!」というのは大ウソで、むしろほとんどのアマチュア(死語)スポーツがナショナリズムによっかかってなんとか成立しているというのが因果連関的には正しい。
でもサッカーはナショナリズムによっかからなくてもある程度自律しているといえるかもしれません。あるいは、シナジーの対象はナショナリズムだけではなく、地域コミュニティだったりビジネスだったりと複合化されています。
つまり、サッカーから観ればナショナリズムは味付けの調味料のひとつでしかない。だから、「サッカー的」にはあんまりナショナリズムにお付き合いしなくてもいい。
逆にあんまりナショナリズムの方に引きずられてしまうと、「サッカーのコミュニケーション」の歪みが際立つ。塩入れすぎたらしょっぱいのは当たり前です。
#しょっぱい↓(w
■君が代斉唱で支那畜に激しくブーイングされても
■【サッカー】ジーコ“悪役宣言”、ブーイング糧にイラン叩きだ【07/26】
■【サッカー】ジーコ“悪役宣言”、ブーイング糧にイラン叩きだ★2
まあ、調味料を過剰に入れることが許されるのが2chのいいところですから。
こういうBBSなんかでは「脊髄反射」が連鎖して感染が広まりやすいんだけど、そういう脊髄反射では、自分で相手と同じレベルの「表出の連鎖」にハマっていることに気づきにくい。子どものけんかを思い出せばわかりやすい。
たとえば、一見理性的に議論を進めようとしているようにみえる方の中にも、無意識のうちにこうした「表出」に伝染している場合がしばしばあります。
■日々是亜洲杯2004
あらためてブーイングについて考える(7月25日@重慶、晴れ)
> ネット上で罵詈(ばり)雑言を書き込んでも、何ら解決策にはならない。そうで
> はなく、サッカーで決着を付けようではないか。間違っても、いたずらに政治問
> 題を持ち出してはならない。これはあくまでも、サッカーの戦いなのである。
> 日本も決勝まで一気に駆け上がり、北京で大ブーイングを浴びながらもアジアカッ
> プ連覇を果そうではないか。もはやこの戦いは、ジーコ・ジャパンや日本協会だ
> けの戦いではない。われわれ日本人のプライドを賭けた戦いなのだ。
とまさに「売り言葉に買い言葉」。
「サッカー」を強調しつつ、無意識のうちにブーイングする中国人の国民国家的表出にシンクロしてしまっています(w
宇都宮さん、いい人です(w
ジャーナリスティックな文章ではないので、まあ仕方ないでしょう。
とはいえ、別にサッカーで日本が負けたからといって、多少ムカつくことはあっても、私の、というか大多数の国民の「プライド」とはほとんど関係ないでしょう。
代表選手も、「サッカーのプライド」はかけても「日本のプライド」まで背負っているわけではないと思います。
彼らは「ただのサッカー選手」で、
これは「ただのサッカー」なわけですし。
#一方、「帰化選手」はそうして背負うことが日本人の「証明」になります。
#ラモスからトゥーリオまで、彼らは「日本人以上に日本人」と言われるほど
#に「日本を背負う」ことを強調するわけですね。
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> 夜、中国人記者のA君と夕食をともにする(仮名にするのはもちろん、本人に迷
> 惑をかけたくないからだ)。A君とは、サッカーのこと、女性のこと、仕事のこ
> と、日中の最新事情のことなど、さまざまな話をした。時おり、靖国問題や南京
> 大虐殺などのきわどい話題も出たが、私は自分の意見を率直に話したつもりだ。
> こうした話題については、ただ無条件に謝ってみても、何ら相互理解にはつなが
> らない。お互い、学んできた歴史が異なるのだから、結論は出なくてもきちんと
> 語り合うべきであろう。A君は重慶の人間ではないが、「昨日のブーイングにつ
> いては、同じ中国人として恥ずかしく思いました」と言ってくれて、少し救われ
> た気分になった。
中国も、そう単純な国ではないということですね。
この「複雑性」は救いですね。
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> 結局のところ、昨日のブーイングについては、虫の羽音と思えばよいのである。
> 逆にわれわれも、ネット上で虫になることはない。心をひとつにして、龍になれ
> ばよいのだ。
いや、だから別に「龍」になんかなりたくないし。
もちろん「虫」でもないしー。
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Comments
誰からこんな話にトラックバックかと思ったら。。
いつぞやはお世話になりました(笑
Posted by: ますたろう@gazza | July 30, 2004 at 12:21 AM